金のまにまに

【NISA No.9】新NISAへの移行方法と注意点|旧NISAの資産はどうなる?

NISA・投資 No.9

新NISA 旧NISAからの移行方法と注意点

「旧NISAの資産はどうなるの?」「新NISAに移せるの?」——よくある疑問をまるごと解消。移行のしくみと正しい手順をわかりやすく解説します。

2024年から始まった新NISAへの移行にあたって、「旧NISAで積み立ててきた資産はどうすればいいの?」「そのまま放置でも大丈夫?」と不安を感じている方は多いのではないでしょうか。旧NISAには一般NISAとつみたてNISAの2種類があり、それぞれ非課税期間や扱いが異なるため、混乱しやすいのも無理はありません。 結論からお伝えすると、旧NISAの資産を新NISAへ直接「移す(ロールオーバー)」という手続きは存在しません。旧NISAはそのまま非課税期間が終わるまで運用を続け、新NISAは新NISAとして別枠でスタートする、というのが正しい理解です。この仕組みを正確に知らないと、余計な税金がかかったり、せっかくの非課税メリットを損なうことにもなりかねません。 この記事では、旧NISAと新NISAの関係性、移行にまつわる正しい知識、そして今すぐやるべき手順を初心者にもわかりやすくまとめました。オルカン(全世界株式インデックスファンド)やS&P500連動ファンドなどの具体的な商品名も交えながら解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

📋 この記事でわかること

  • 旧NISA(一般NISA・つみたてNISA)と新NISAの違いと関係性
  • 旧NISAの資産が非課税期間終了後にどうなるか
  • 「移行」の正しい考え方と新NISAを最大限活用するステップ
  • 旧NISAから新NISAへの切り替え時に見落としがちな注意点

まず整理|旧NISAと新NISAは「別物」と考えよう

旧NISAとは、2023年末までに口座開設・積立が可能だった制度のことです。大きく2種類に分かれています。
項目 旧・一般NISA 旧・つみたてNISA 新NISA(2024年〜)
年間投資上限 120万円 40万円 360万円(2枠合計)
非課税期間 最長5年間 最長20年間 無期限(恒久化)
新規買付 2023年末で終了 2023年末で終了 2024年〜継続可能
既存資産の扱い 非課税期間終了まで保有可 非課税期間終了まで保有可
新NISAは旧NISAの「進化版」ではありますが、制度上は完全に独立した別の口座です。旧NISAで購入した商品は、そのまま旧NISAの口座で非課税期間が終わるまで保有し続けることができます。強制的に売却する必要はありません。
💡 専門用語メモ:ロールオーバーとは? 旧・一般NISAには「ロールオーバー」という制度がありました。これは非課税期間(5年)が終わった資産を翌年の新しいNISA枠に移す手続きのことです。しかし新NISAへのロールオーバーは認められておらず、旧NISAの資産は旧NISA口座内で非課税期間が終わるまで保有し続けるか、売却するかの選択になります。

旧NISAの非課税期間が終わったらどうなる?

旧NISAには非課税期間があり、期間が終了した後の扱いは2パターンに分かれます。
1
課税口座(特定口座・一般口座)へ自動移管される

非課税期間が終了すると、旧NISA口座の資産は自動的に課税口座へ移管されます。課税口座とは、利益に対して約20.315%の税金がかかる通常の証券口座のことです。移管時の時価が「取得価額(購入価格)」として扱われるため、移管後に値上がりした分だけが課税対象になります。

2
非課税期間中に自分で売却する

非課税期間が終わる前に自分で売却して利益を確定させる方法もあります。非課税期間中の売却であれば、利益に税金はかかりません。売却して得た現金は、新NISAの投資資金として活用することができます。

旧・つみたてNISAは最長20年間そのまま運用できる

旧・つみたてNISAは非課税期間が最長20年と長く設定されています。たとえば2020年に購入した分は2039年まで非課税で運用可能です。焦って売却する必要はなく、オルカンやS&P500などのインデックスファンドをそのまま保有し続けるのが基本的な考え方です。インデックスファンドとは、特定の株価指数(日経平均やS&P500など)に連動するよう設計された投資信託のことで、低コストで分散投資できるのが特徴です。

「移行」の正しい考え方|旧NISAを売って新NISAで買い直す

新NISAへの「移行」とは、制度的な手続きではなく、自分で旧NISAの資産を売却し、その資金で新NISAを使って買い直すという流れのことを指します。以下にステップを整理します。
STEP 1
旧NISAの保有状況と非課税期間を確認する

まず証券会社のマイページにログインし、旧NISA口座で保有している商品・取得価額・非課税期間の終了年を確認しましょう。いつまで非課税で持てるかを把握することが出発点です。

STEP 2
新NISAの口座を開設・設定する(同じ証券会社でOK)

旧NISAを持っていた証券会社では、原則として自動的に新NISA口座が用意されます。楽天証券やSBI証券などの主要ネット証券では、手続き不要で新NISA口座が開設されているケースがほとんどです。まず自分の口座状況を確認しましょう。

STEP 3
新NISAのつみたて投資枠・成長投資枠で積立を開始する

新NISAにはつみたて投資枠(年間120万円)成長投資枠(年間240万円)の2つがあります。つみたて投資枠はインデックスファンドの定期購入に適しており、オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式など)やS&P500連動ファンドが人気です。まずはつみたて投資枠から設定するとスムーズです。

STEP 4
旧NISAの売却タイミングを検討する(急がなくてよい)

旧NISAは非課税期間中は保有を継続できます。非課税期間が終わるタイミングや、まとまった資金が必要になったタイミングで売却を検討するのが一般的です。「早く新NISAに移したい」という理由だけで焦って売却するのは避けましょう。売却のタイミングによっては、相場が下がっているときに売ることになり、損失につながる可能性もあります。

移行時に見落としがちな5つの注意点

  • 旧NISAの売却で非課税枠は復活しない 旧NISAの商品を売却しても、使った非課税枠は戻りません。新NISAでは売却した翌年に枠が復活しますが、旧NISAにはその仕組みはありません。
  • 旧NISAと新NISAの年間投資枠は合算されない 旧NISAで使っていた枠は新NISAの枠とは完全に別です。新NISAでは年間最大360万円・生涯上限1,800万円という独自の非課税枠が設定されています。
  • 課税口座への移管時に「損」が見えにくくなる 非課税期間終了時に課税口座へ移管された場合、その時点の時価が取得価額となります。その後値下がりしても、旧NISAで購入した時点からの損失は税務上は「なかったこと」になるため、損益通算(他の利益と損失を相殺すること)に活用できません。
  • 証券会社を変える場合は手続きが必要 新NISAを別の証券会社で開設したい場合は、旧NISAの証券会社で「NISA口座廃止手続き」を行い、新しい証券会社でNISA口座を開設し直す必要があります。旧NISAの資産は移管できず、売却して現金で移す形になります。
  • 「移行」を急ぐあまり損切りしないよう注意 旧NISAの資産が含み損(購入価格より現在の評価額が下回っている状態)の場合、無理に売却すると損失が確定します。非課税期間に余裕があるなら、回復を待つ選択肢も検討しましょう。

新NISAで何を買う?移行後の投資先の考え方

旧NISAから新NISAへ移行するタイミングで、投資先を見直す方も多いです。新NISAのつみたて投資枠では、金融庁が定めた基準を満たした長期・積立・分散投資に適したインデックスファンドのみが対象となっています。
全世界分散
オルカン(全世界株式)
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が代表例。日本を含む世界約50カ国の株式に一度で分散投資できる。特定の国・地域に偏らないため、リスクを広く分散できる。
米国集中
S&P500連動ファンド
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などが人気。米国を代表する大企業500社に連動する指数に投資。歴史的に右肩上がりの傾向があるが、米国一国への集中投資になる点は理解しておく必要がある。
バランス型
バランスファンド
株式・債券・不動産(REIT)などを複数組み合わせたファンド。値動きが比較的穏やかで、リスクを抑えながら運用したい方に向いている。
国内分散
日本株インデックスファンド
TOPIX(東証株価指数)や日経225に連動するファンド。日本円で運用するため為替リスクがなく、国内経済の動向を身近に感じながら投資できる。
💡 迷ったらオルカンかS&P500が基本 投資初心者が新NISAのつみたて投資枠でどれを選ぶか迷った場合、オルカン(全世界株式)またはS&P500連動ファンドを毎月一定額積み立てるのがシンプルでわかりやすい選択肢のひとつです。ただし投資にはリスクがあり、将来の運用成果を保証するものではありません。自分のリスク許容度(損失をどこまで受け入れられるか)に合わせて選びましょう。

まとめ|新NISA 旧NISAからの移行方法と注意点

旧NISAから新NISAへの移行は「手続き」ではなく「考え方の整理」が重要です。旧NISAはそのまま非課税期間が終わるまで運用を続け、新NISAは新NISAとして別枠でコツコツ積み立てていく——この2つを並行させることが基本スタンスです。
📅
旧NISAをそのまま持ち続けたい人
非課税期間が残っているうちは売らずに保有継続がシンプル。新NISAと並行して積立を始めましょう。
🔄
旧NISAを売って新NISAに集約したい人
含み益がある場合は非課税期間中に売却し、新NISAの資金として活用する方法も。相場状況を見ながら判断を。
🏦
証券会社を乗り換えたい人
旧NISAの資産は現金化してから移動する必要があります。手数料や手続きの手間を事前に確認しておきましょう。
🌱
これから投資を始めたい人
旧NISAに未加入なら迷わず新NISAからスタート。つみたて投資枠でオルカンやS&P500の積立が入口としておすすめです。
今すぐやるべきアクションステップ ① 旧NISA口座の保有商品と非課税期間終了年を確認する ② 証券会社のマイページで新NISA口座が開設済みかチェックする ③ 新NISAのつみたて投資枠で毎月の積立設定(オルカン or S&P500など)を行う ④ 旧NISAは非課税期間を確認しながら売却タイミングをじっくり検討する

📣 新NISAの口座開設はネット証券がおすすめ!

手数料が低く、オルカン・S&P500などの人気インデックスファンドがそろうネット証券で新NISAをスタートしましょう。口座開設は無料です。 詳細・口座開設はこちら →
出典・参考: [1] 金融庁公式サイト「NISAとは」 [2] 日本証券業協会 ※投資にはリスクがあります。元本割れの可能性があります。過去の運用実績は将来の成果を保証するものではありません。最新情報・制度の詳細は各金融機関の公式サイトおよび金融庁の公式情報をご確認ください。
NEXT 次回:新NISA よくある質問Q&A 10選

関連記事

  1. 【NISA No.16】オルカン vs S&P500ど…

  2. 【NISA No.19】積立NISAの設定方法|毎月自動購入の手…

  3. 【NISA No.14】オルカン(全世界株式)とは?特徴・仕組み…

  4. 【NISA No.17】積立NISAで月3万円投資すると何年で増…

  5. 【NISA No.3】新NISA 年間360万円の使い方|2つの…

  6. 【NISA No.18】ドルコスト平均法とは?初心者向けにわかり…

ページ上部へ戻る